ここ数年、どれだけ少ない材料や調味料で美味しい料理を作れるかを考えるのが楽しいんですが、色々試してるうちに「料理酒って本当に必要なのか?」と考えるようになりました。
料理酒を使う理由
多くの料理レシピには、料理酒が使う材料に入っています。日本酒、白ワイン、赤ワインあたりはよく使われるお酒です。私も今までずっと考えなしにとりあえず入れるもの、的な感じで入れてましたね。料理酒を使う理由も多々あるんですが、曖昧な感じの理由はさておき、代表的な理由を挙げていきましょう。
臭みを消す
お酒を使う理由でよくあるのが「肉の臭みを消す」です。でもですね、よくよく考えてみるとスーパーで買ってくるお肉が臭かったことなんて殆どないんですよ。冷蔵庫の中で放置した結果、今流行の熟成肉になったりせずに腐敗臭を放つことは多々ありましたが、買ってきたお肉が半額シールも貼られてないのに腐ってた、なんて経験はほぼゼロです。なのでテレビ番組とかで「臭みを取る」という説明を聞く度に「本当か?」と思ってました。考えてみると、昔は流通や冷蔵技術が発達してなかったので、肉が腐りかけになっていることは日常茶飯事だったのかもしれません。その臭みを酒で取るという手順だけが現代に残り、そのままお約束のように言われているのだと想像してます。現代は流通も冷蔵技術もすごい発達してるので、肉の鮮度が保たれたままスーパーに並べられている、そう考えると「肉の臭みを消す」という手順はもう無視しても良いのだと思います。
旨味成分
「お酒に旨味成分が多く含まれてて~」みたいな話もあると思うんですが、料理に大さじ1~2杯入れた程度でそんな味が変わるほど旨味成分ないですって。カツオ節や昆布に比べれば誤差みたいなもんです。
風味を付ける
もうひとつ料理にお酒を使う理由として「風味を付ける」というのがあります。お酒の風味は料理の味をかなり変化させます。お酒のなんとも言えない独特の風味によって、一段階に上がったような味になります。中華料理に紹興酒を使った時の「おお! すごい本格的な味になった!」という感動、未だに忘れられないくらいです。ただ、お酒が切れてしまって仕方なくお酒抜きで料理を作った時があったんですが、それはそれでしっかり美味しいんですよね。なので積極的にお酒を使うのをやめてみたんですが、お酒入れなくても肉じゃがは美味しいですし、白ワイン入れなくてもオイルパスタは全然美味しいですし、紹興酒入れなくても麻婆豆腐は美味しいんですよね。これにより、美味しさにとってお酒の風味は必ずしも必須ではない、という結論に至りました。入れなくても美味しくなるんだったら、無理に入れなくてもいいだろうと。
そして料理酒を使わなくなった
こうして使うのがお約束だったと考えていた料理酒も、使う必要性はあまりないのではと考え直すことが出来ました。まぁ反論とかは色々あるかもしれませんが、料理酒無しで実際に美味しい料理が作れているのですから、それ以上の証明は無いでしょう。伝統的にお酒の風味を効かせた料理やお菓子を作るのであれば必須ですが、伝統的とか、そういうのを取っ払った「美味しい味」にはお酒はほぼ必要無いだろう、と私は考えてます。
今うちにある料理酒は下のAmazonで購入した紹興酒のみですが、これも無くなったらもう買わなくてもいいかなぁ。でも紹興酒使うとテンションが上がるのも事実なんですよね~。まぁ結論としては「使いたければ使え! 使っても使わなくてもどっちも美味しいから!」ですかね。