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喋る時に「聞き手」がいるということが如何に喋りやすいか分かった

先日、人生で初めてラジオに出演しました。タモリめしを番組で紹介したいので、ラジオに出演してもらえませんかーと依頼が来たんです。広島のRCCラジオ「日々感謝。ヒビカン」って番組です。5月13日の午前中に電話繋いで収録して、14時頃に放送されたみたいです。私は関東在住なので聞けてないんですが、誰か聞いた人、いるかしら?

私は昔っから喋るのが苦手で、どうにも相手との会話の間合いが取れなくて、よく声を出すタイミングが被ったり、上手い返しが思いつかなくて曖昧な相槌をしたりと典型的な口べたキャラでした。1対1ならまだ会話はしやすいんですが、これが複数人ともなると頭の回転がストップ状態で基本的に端で黙って相槌を打つ担当に成り下がります。これは基本的に嫌な顔だったり退屈な顔をせずニコニコしながら「へーほー」などの相槌を取っていればそれなりにその場に参加している感は出るのですが、会話の中心となる人が順番に話を振っていく「お前はどう? お前は?」みたいな流れは苦手でしたね。この流れの時はだいたい「自分には話は振られずにそのまま別の話に進んでいく」というパターンになる訳です。仲の良い人とかだと話を振ってくれたりするパターンもあるんですが、「どのジブリ作品でどの作品が一番好き?」なんて聞かれても回答に困るじゃないですか。宮崎駿にこれっぽっちも思い入れないですし。私が好きだったアニメ映画はサイレントメビウスとかパトレイバーとかオタク直球ど真ん中な訳ですよ。メインストリームは手を出すのが恥ずかしいとか思ってたそんな若者にありがちなとんがった青春を送った私が一般社会での会話なんてなかなか付いていける訳がないのですよ……。

なんか話が脱線しましたが、それくらい口べたなキャラだった私ですが、ここ数年は料理関係で人集めてホームパーティーしたりイベントやったり、仕事ではリーダー任されたりとだいぶ喋りが出来るようになってきました。しかし、仕事でホワイトボートを使って複数人に業務内容の説明する機会が多くなってきて改めて気がついたのですが、全く誰も喋らない、反応の無いような空間で喋ってると、頭の中がどんどん真っ白になって、しまいには脳みそが完全ストップして今喋っていたことすらよく分からなくなるという現象が自分に発生するのが分かってきました。反応が無いと、今誰に向かって喋っているのか、誰に向けて喋ればいいのかがどんどん分からなくなって脳みそがパニック状態になるみたいです。ですます調の丁寧な感じで喋ればいいのか、タメ口なノリで喋ればいいのか、そんなことが分からなくなってしまい口から言葉が出なくなってしまいます。最近はそうなっている自分に気がつけるようになってきたので、支離滅裂な喋りになりながらも無理矢理修正することが出来るようになって来た気がします。

私は10代の頃はほんとラジオっ子で、とにかくラジオを聞きまくってハガキ職人なんかもやってたりしてたんですが、ラジオのパーソナリティーって1人の場合でも、デレクターやスタッフに向かって話してるような感じで喋ってたりするパターンが多くて、それは内輪感を出すためにやってるのかなーと思ってたんですが、誰かに向かって喋るってことが如何に喋りやすいことなのか、最近すごく感じてたんですよ。

ラジオの収録の時もかなり緊張してたんですが、この誰と喋ってるのか? という点に意識をおいたらそれなりに無難な感じで喋れたような気がします。完全に言葉に詰まったり、しどろもどろな感じになったりすることは無かったので、終わってからかなりほっとしました。この感じをもっと掴めるようになってきたら、もうちょっと喋りが上手くなるような気がします。もう36歳な私ではありますが、この歳になってもまだまだ成長出来るもんだなぁと思います。結局は慣れなんですよねぇ。

でも最後「本を買おうかなと思ってる人に向けて何か一言」とか振られた時は頭の中が一瞬真っ白になりました。「簡単なメニューばかりなので是非作ってみてください~」とか無難すぎる言葉を口から出すので精一杯でした……。もうちょっと「この本を見て料理を作ればタモリさんの料理哲学の世界が垣間見えるかも」とかそれっぽいことがとっさに思いつければ良かったなーと収録が終わった後にスーパー悶絶。会話の流れを止めない喋りは意識すればそこそこ出来るようになってきましたが、脳みその反射神経はまだまだのようです……まぁ今後ラジオやテレビに出るような喋り仕事はほぼ無いとは思いますが、もしも依頼が来た時は、迷惑かけない程度には喋れるようにしておきたいもんです。

そうだ、耳から入った言葉を頭で意味を理解するまでに時間が掛かるって欠点もあった……これも訓練でなんとかならないすかねぇ。

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