料理の満足度をコントロールする


料理って、ちょっとしか食べてないのにすっごく満足出来る料理と、いくら食べて満足出来ない料理ってありますよね。例えば温かくてジューシーな肉料理を食べたり、温かいスープを食べると、非常に満足して必要以上に食べなくてもお腹いっぱいになることがあります。逆に、いくら食べても満足出来なくて、ついつい食べ過ぎてしまうこともありますよね。しかし、「満足度」と一口に言っても、いまいち具体的に書かれた記述を読んだことがないです。なので今日は料理においてどのような要素が「満足度」を左右しているのか、私が考えていることを書いていきたいと思います。

汁気があって温かいと、満足度が高くなる

味噌汁や豚汁を飲んだ時の事を想像してみてください。あの、ぐいっと飲んだ後の「ふは~」と吐く深い息、あの時の感じは、まさしく満足感が高い状態だと言えます。しかし、冷たいジュースなどを飲んだ時、特に炭酸などを飲んだ時なんかは爽快な感覚になると思いますが、あの時の感じを「満足感が高い」と表現したくなることはないでしょう。温かい汁物、温かいスープなどは、基本的に満足度が高くなると考えています。

汁物に限らず、温かい料理は全般的に冷たい料理よりも満足度が高くなります。温かい肉と冷たい肉、それらを食べた時の感じを想像してみてください。温かい肉はステーキとして、冷たい肉は豚肉の冷しゃぶとしましょうか。明らかに、ジューっと焼けた温かくてジューシーなステーキーの方が、満足度が高く感じるはずです。冷たい冷しゃぶの方は、さっぱりとした爽快感がメインで、満足度としては低く感じます。

満足度が高い料理は、基本的に大量に食べなくても自然と箸が止まり、食べ過ぎになることが少なくなります。これに対して満足度が低い料理は、お腹の限界まで食べてしまえることがあります。例えば冷たい蕎麦なんかは、一気に食べるとかなりの量を食べれてしまい、後でお腹が苦しくなって後悔したことは無いでしょうか? また、ポテトチップやクッキーのようなお菓子も、延々と食べて続けてしまい、後々気持ち悪くなってしまったことのある人も多いでしょう。ハンバーガーなどのジャンクフードも、温かい部類の料理ですが、汁気が少ないので満足度が低く、セットに単品でハンバーガーをプラスしても普通に完食出来てしまう、なんて人、多いと思います。

ジャンクフードは「塩と油が脳内に麻薬物質を作り延々と食べれてしまうので悪」なんて話がありますが、満足度の観点から考えるとそれはちょっと違ってるんじゃないかと考えています。ジャンクフードはもちろん美味しいので、美味しければ脳内に美味しさを伝える麻薬物質くらい出来るだろう、と私は考えています。そう考えると、ジャンクフードを延々と食べ過ぎてしまうのは、塩と油が悪いのではなく、満足度が低いからなのではないか? と仮説を打ち立てておきたいと思います。

出汁がしっかり効いていると、満足度が高くなる

出汁が効いていない味噌汁って、なんだかしょっぱいだけで全然美味しくないですよね。でも、出汁がしっかり効いた味噌汁なんかは、先に語ったように満足度が高くなります。お茶と昆布茶なんかを比較すると、分かるかもしれません。お茶はお茶なので、温かい飲み物で汁気はもちろんありますが、満足度が高いかと言えばそうとは言えないでしょう。しかし昆布茶は、名前に茶とはついていますが、実際には昆布の出汁です。昆布茶を飲んだ時の、ちょっとお腹にたまるような、どっしりとした感じ、ありますよね? あれは満足度が高いと表現していいのではないかと思います。なので、汁気があって温かくても、出汁がしっかり効いていないと満足度が高くならない、と言えると思います。

とろみが強いと、満足度が高くなる

とろみ、これも満足度を高めるのに実は重要な要素です。温かいうどんとカレーうどんを食べた感じ、頭の中で想像してみてください。温かいうどんも汁気があって温かい料理ではありますが、カレーうどんを食べた時のあの深い満足感に比べると、若干劣ると感じます。では何故、とろみが強いと満足度が高くなるのか? それは「のどごし」が関係しているんじゃないかと思います。とろみがつくことで、喉に絡みつくようなあの感じが、満足度を高めているような気がしています。

我が家では、前回の記事でもネタにしましたが、ピェンローを良く食べます。ピェンローを食べる時は、大量に作ってピェンローだけを食べる事があるのですが、かなり大量に食べても、何故か食べ終わった後、物足りなさがあるんですよね。まだ食べ足りないって。そんな時、ご飯などと一緒に食べると、すごい満足度が上がって、ピェンローを食べ過ぎたりすることもなくなるんです。ご飯をしっかり噛む事で満足度=満腹度が上がることはよく言われている事ですが、喉を米のような固形物が通る時、あの喉を刺激する感じが、満足度に繋がっているような気がしています。なので、ご飯と味噌汁とおかず、という和食の基本構成は、満足度を高めるのに理にかなった構成なのではないかと考えています。

甘味が強いと、満足度が高くなる

実は、甘味でも満足度があがります。戦後の日本人は、何にでも砂糖を入れて甘辛い味を好んで来ましたが、甘さは本当に満足度を高めてくれます。ただのハンバーガーよりも、てりやきハンバーガーの方が満足度高くないですか? あれはてりやきのタレに砂糖による甘味が入っているからです。日本人の味覚だからなのかもしれませんが、甘味は間違いなく満足度を高めてくれます。

ちなみに日本の家庭料理の場合、出汁を使わない代わりに砂糖の甘味で美味しくするパターンがよくあります。これから、出汁でも甘味でも、満足度があがる=美味しくなるということなんだと私は理解しています。

満足度のまとめ

満足度についてまとめると、満足度を高める要素は次のような5つがあると考えられます。

・汁気
・温かい
・出汁
・とろみ(のどごし)
・甘味

これらの要素を上手く組み合わせていけば、食欲をコントロールすることもそれなりに可能になってくるので、ダイエットなどにも応用出来るかもしれませんね。基本的にプロの料理人であれば、料理のコースを考える時に絶対に考慮してるはずなんですが、現時点では満足度についてあまり具体的に語られる事は少ない気がするので、今後、もっと具体的に情報を整理していきたいなと思っています。